身体障害者手帳の2級を持っていれば、障害年金を受けることができますか?

質問

身体障害者手帳の2級を持っていれば、障害年金を受けることができますか?

答え

身体障害者手帳の有無と障害年金とは基本的に関係がありません。

障害者手帳の制度には、身体障害者手帳療育手帳精神障害者保健福祉手帳の3つの種類があります。

身体障害者手帳と療育手帳の認定基準等級表と障害年金の認定基準とは全くの別物ですので、身体障害者手帳で2級だから障害年金をもらえるわけではありません。

逆に身体障害者手帳で4級だからといって、障害年金がもらえない、というわけでもありません。精神障害者保健福祉手帳の認定基準に関しては、障害年金にほぼ準拠していますが、認定機関については全く別ですので注意が必要です。

障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

障害年金には、「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やけがで初めて医師または歯科医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。

なお、障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。また、障害年金を受け取るには、年金の保険料納付状況などの条件が設けられています。

受給要件

障害年金は、それぞれ①~③の条件のすべてに該当する方が受給できます。

「障害基礎年金」

①障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの間にあること

  • 国民年金加入期間
  • 20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満の方で年金制度に加入していない期間
    ※老齢基礎年金を繰り上げて受給している方を除きます。

②障害の状態が、障害認定日または20歳に達した時に、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。
※障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害基礎年金を受け取ることができる場合があります。

③保険料の納付要件を満たしていること
20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。

「障害厚生年金」

①厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。

②障害の状態が障害認定日に、障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当していること。
※障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害厚生年金を受け取ることができる場合があります。

③保険料の納付要件を満たしていること。

「障害手当金(一時金)」

①厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。
※国民年金、厚生年金または共済年金を受給している方を除きます。

②障害の状態が、次の条件すべてに該当していること。

  • 初診日から5年以内に治っていること(症状が固定)
  • 治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと

③保険料の納付要件を満たしていること。