身体障害者手帳における身体障害の症状の種類について

身体障害には様々な症状があり、それぞれの症状に合わせてサポートや配慮が必要です。身体障害者福祉法によると、身体障害は以下の5種類に分けられます。

・視覚障害

視力の低下、視野の狭窄や欠けにより、目が見えにくい、または見えない状態です。片目の視力が0.02以下、両目の視野が10度以内など4つの基準があります。

・聴覚障害または平衡機能障害

聴覚障害は、内耳や外耳の障害によって、耳が聞こえにくい、または聞こえない状態です。片耳または両耳の聴力レベルや、語音明瞭度に関する基準があります。平衡機能障害は、ふらつきやよろめきが生じて立つ・歩くなどの動作がスムーズにできない状態です。10m以内に転倒する、または転倒のおそれがあるなどの基準があります。

・音声機能・言語機能またはそしゃく機能障害

音声機能・言語機能障害は、発声できない、または発声できても意思の疎通が難しい状態です。そしゃく機能障害は、食べ物のそしゃく・嚥下がうまくできず、経口で食物を摂取できない、あるいは摂取方法や摂取できる食物に制限がある状態を指します。

・肢体不自由

手や足の動きが制限され、物を握る・つかむ、歩く・座るなどの日常の動作が困難な状態です。体幹の障害によって生じる不自由も含まれます。

・内部障害

心臓や肝臓、呼吸器などの疾患で身体の内部に障害がある状態です。ペースメーカー、人工透析、チューブによる栄養補給などの処置が必要になるケースも少なくありません。

身体障害者のための制度や支援サービス

身体障害者手帳は、身体の機能に障害がある方々が自治体から受けられる特別な手帳です。この手帳を持つことで様々な支援サービスや制度を利用できますので、より充実した生活を送る手助けとなるでしょう。サービスや制度の一部をご紹介します。

・医療費助成制度

身体の障害によって発生する医療費の一部を助成する制度です。病院での治療でかかる自己負担額を軽減できます。対象者は、身体障害者手帳1級・2級、もしくは内部障害による身体障害者手帳3級の方です。

・雇用支援制度

障害によって就職・転職が難しい方へ、障害者雇用に関するアドバイスや求人情報の提供などが行われ、職場へのスムーズな移行を支援する制度です。就労継続支援制度（A型・B型）や、障害者雇用制度などが該当します。

・税金の軽減措置

納税者、またはその控除対象配偶者や扶養家族が身体障害者手帳を持っていると、所得税、住民税、自動車税などの軽減措置を受けられます。

・公共料金の割引

障害者手帳を提示すると、電車やバス、タクシーなどの運賃割引や、動物園などの公共施設の入場料割引、携帯電話の料金割引などが適用されることがあります。

障害年金制度も利用可能

障害年金とは、障害を持っている方が障害の程度に応じた金額の年金を受け取れる制度です。身体障害の方など就労に制限がある方にとって生活の支えとなる重要な制度ですが、受給のためには複雑な手続きを行わなければなりません。

兵庫県にお住まいの方で、障害年金に関するご質問やお悩みがございましたら、上丸社会保険労務士事務所へご相談ください。社会保険労務士などの専門家によるアドバイスやサポートを提供いたします。