障害年金を受給できるケース

1人暮らしでも、特定の状況や条件を満たす場合には障害年金の受給が可能です。障害年金を受給できるケースとして、次のような場合が挙げられます。

・生活支援が必要な状況

単身で生活していても、日常生活に支障があり、他人の支援や援助なしでは生活が成り立たない状況の場合、障害年金の審査で受給が認定される可能性が高まります。例えば、家族以外のヘルパーや福祉サービスによる介護・看護を受けなければならないケースです。

・1人暮らしでも援助が必要な場合

現在、福祉サービスや家族などの支援を受けていなくても、生活支援が必要だと認められる場合には認定される可能性があります。例えば、どうしても支援を受けられずに、やむを得ず1人で生活しているケースなどです。障害年金の審査では援助の状況や独居せざるを得ない理由などが考慮されますので、申立内容によっては認定を受けられるかもしれません。

・精神障害がある場合

精神障害の方は、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」をもとに生活環境を考慮し、障害年金の受給可能性が判断されます。

評価項目として、上述した「1人暮らしでも援助が必要な場合」と同様の生活環境に加えて、現在の病状、療養状況、就労状況などが挙げられます。ケースによって状況が異なりますので、詳細な診断書と生活状況の記載が重要です。

・生活力の評価による場合

1人で生活していても、その生活力や生活自立度が、障害年金の審査で評価されます。病気や症状によっては、1人暮らしをしていても生活に支障があると判断されるケースも少なくありません。

・診断書の内容による場合

診断書には、疾患や症状の詳細な説明だけでなく、日常生活における支援や援助の必要性、独居生活の実際の状況などが記載されます。これらの情報は障害年金の受給審査において重要な根拠となり、診断書の内容によっては障害年金の認定が可能です。

・家族との関係性による場合

家族との関係性が疎遠で、単身生活を余儀なくされている場合も、認定される可能性があります。家族からの支援が受けられず、生活を維持していくための困難さが審査に影響を与えるからです。

受給できない可能性があるケース

1人暮らしの状況で、障害年金が不支給となるケースもあります。こちらでは、不支給となるポイントを解説します。

・全くの自立状態

援助や福祉サービスを必要とせず、全くの自立状態、つまり自分で生活を成り立たせている場合は、障害年金の受給が難しくなる可能性があります。

・支援の程度

1人暮らしの状況にかかわらず、どの程度の支援や福祉サービスが必要なのか、支援の程度もポイントです。状況によっては支援が不要と判断され、受給できないケースもあります。

・病状の認識

特に精神の障害の場合、医師や専門家による診断書に病状や生活支援の必要性が、明確に記載されていることが重要です。病状や生活支援の必要性の記載が不十分な場合、受給できない可能性があります。

1人暮らしであっても、その状況や生活における支援の必要性、病気や症状の影響などによって障害年金の受給が可能な場合があります。障害年金の受給審査では、個々の状況が詳細に評価されますので、ケースに応じて適切な情報や証拠を提供することが大切です。